
【戸籍の裏ドラマ】「お母さん、置いていかないで…」戸籍謄本から見えてくる人生のノンフィクション

こんにちは。
宮崎県で相続手続きのサポートをしております、行政書士法人 TMsupportの上床(うわとこ)です。
突然ですが、皆さんは「戸籍謄本」をじっくり読んだことはありますか?
私たち専門家が相続手続きを行う際、第一ステップとして必ず行うのが「相続人の調査(確定)」です。この調査では、亡くなった方の「出生から死亡まで」の連続した戸籍謄本をすべて洗い出すという作業を行います。
一見すると、文字ばかりが並んだお堅い書類。 しかし、これらを1枚ずつ繋ぎ合わせていくと、そこには教科書には載っていない、その方が生きた「壮大な人生ドラマ」が浮かび上がってくるのです。
今回は、日々の業務の中で私が肌で感じている、戸籍に隠された「ドラマ」と、そこから見える「切ないギャップ」についてお話ししたいと思います。
1. 戸籍からタイムスリップ!江戸・戦時中を生き抜いたご先祖様の影
古い戸籍(除籍謄本や改製原戸籍)を限界まで遡っていくと、なんと「江戸幕末」に生まれたご先祖様が登場することがあります。
手書きのかすれた達筆過ぎる文字を読み解いていくと、
- 「戦時中、この人は戦争に行かなくて済むように分家したのかな」
- 「わずか1歳や2歳、幼くして亡くなってしまったお子さんがいる…食料困難時代が創造できる…」
といった、当時の激動の時代背景がリアルに伝わってくるのです。 ただの作業としてではなく、「この方たちが命を繋いでくれたから、今があるんだな」と自分にも置き換えて、胸が熱くなると同時に、歴史のロマンを感じずにはいられません。
しかし、戸籍が見せてくれるのは、そうした遠い過去の感動的な歴史ばかりではありません。時に、現代を生きる家族の、リアルで胸が締め付けられるような局面に立ち会うこともあります。
2. 「お母さん、僕たちを置いていかないで…」戸籍が映す切ない現実
歴史の壮大さとは一転して、現代の戸籍を読んでいて、思わず胸が苦しくなる瞬間があります。それが「離婚による戸籍の変動」です。
日本の戸籍の仕組み上、離婚をすると、婚姻によって名字を変えた親(多くはお母さん)は、その戸籍から「除籍」されて出ていくことになります。お母さん自身は、実家の戸籍に戻るか、自分一人の新しい戸籍を作ります。
しかし、ここでポイントなのが、子供たちの戸籍は自動的には動かないということです。 結果として、書類の上では「お母さんだけが出ていき、子供たちだけが元の戸籍に取り残されている状態」ができあがります。
もちろんこれは紙の上の、手続き上の問題です。実際にはお母さんが引き取って一緒に暮らしているケースも多いでしょう。 それでも、文字としてポツンと残された子供たちの記載を見ると、なんとも言えない寂しさを肌で感じることがあります。
実務に携わる人間としては、形式的な手続きだけでなく、できればお子さんもお母さんの新しい戸籍に入れてあげる(氏の変更手続きをする)など、子どもたちの心に寄り添った配慮があるといいな、と感じる場面があります。
最後に:戸籍は、世界に一つだけのノンフィクション小説
ご先祖様が命を繋いできた「激動の歴史」という大きなドラマ。 その一方で、離婚によって子供が取り残されてしまう「家族の寂しさ」という小さなドラマ。
戸籍を1枚ずつめくっていくことは、まさにこうした様々な感情のギャップに触れる、世界に一つだけの「家族のノンフィクション小説」を読むようなものです。
私たち「TMsupport」は、単なる事務手続きの代行にとどまらず、そこに流れるご家族の想いや歴史、時には切ない感情も大切に受け止めながら、日々業務に励んでおります。
宮崎で相続に関すること、またはご家族の戸籍について気になることがあれば、どうぞお気軽にプロである私たちにご相談くださいね。
